鑑定士入門「宝石編」 ダイアモンド

2019.06.14

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ダイアモンド

語源は万物の中で一番硬い特質をもつことから、ギリシャ語の「アダマス‐adamas」、(征服できない)という言葉からきています。また炭素100%という混じりっけなしの特徴から不屈・純潔と言われてます。

硬 度 10
比 重 3.52
屈折率 2.417
和 名 金剛石(こんごうせき)
色 無色透明、ピンク、ブルー、グリーン、イエロー、ブラウン
象 徴 清浄無垢
主産地 オーストラリア、ボツワナ、コンゴ、ロシア、南アフリカ、インドなど
備 考 4月の誕生石、10年目の結婚記念日(スイートテンダイア)60年目(イエローダイア)75年目
 
ダイアモンドの品質
ダイアモンドの基準となるのが、カラットCarat、カラーColor、クラリティClarity、カットCutの頭文字からとった「4C」と呼ばれる評価です。ダイアモンドはこの「4C」がバランスよく揃ってはじめて、素晴らしい輝きをもたらします。しかも、すべての評価がパーフェクトであれば、あるほど価格も上がり稀少性も高くなります。

カラット(重量)

カラットは宝石の重さを表す単位で、大きさをさすものではありません。
1カラット(ct)は、0.2gです。カラット数が大きいほど稀少価値があって評価が上がりますが、特に1カラットを超えると値段が一段と高くなります。カラットの語源は、「カロブ」というイナゴ豆の一種で昔、インドやオリエント諸国では、宝石の重さを計量 するおもりとして、常に一定の重さだったこの実が使われていたのです。

カラー

ダイアモンドの色に関するグレードです。カラーで最も重要なことは、ダイアモンドは無色に近いほど価値が高いということです。ダイアモンドの色は通 常無色からややイエローまたはブラウンまでの色相で、また稀にレッド、ピンク、ブルーなど特に稀少で価値の高いカラーを含め、ほぼすべての色(一般 にファンシーカラーと呼ばれるもの)が存在します。このファンシーカラーダイアモンドを別 にすればダイアモンドの理想的なカラーは無色です。G.I.Aではルース(枠につける前の裸石)のダイアモンドを、G.I.Aのカラースケール(マスターストーンと呼ばれる)と照らし合わせて、無色なものを「D」として順に色味が増して行くに連れE・F・G・・・・Zまであり、「Z」より濃い色はファンシーカラーになります。

Dカラーから始まる理由
なぜAからではなくDから始まるのかはいくつかの説があります。
一つ目がDiamondの頭文字とってDからという説。
二つ目がAから始まってはあまりにも単純であるので暗号化するためにDからとい う説です。

クラリティ(透明度)

ダイアモンドの中に存在する内包物(インクルージョンinclusion)の有無、大きさ、数、性質、外部の特徴(カットによるキズ)などを10倍に拡大して総合的に判断したものをクラリティーといいます。クラリティーのグレードは価格に重要な影響を与えます。FL(フローレス)、IF(インターナリフロレス)ともに無傷で、極めて稀少なものです。VVS1、VVS2(ごくごくわずかな内包物)、VS1、VS2(ごくわず かな内包物)は10倍拡大でも発見が困難。SI1、SI2(わずかな内包物)は、10倍拡大で発見できるが肉眼は困難。I1、I2、I3になると肉眼で内包物を発見することができます。

カット(理想的なプロポーション)

ダイアモンドの命といわれるプロポーション。
ダイアモンドを58面にカットしたものをラウンド・ブリリアント・カットと呼びます。ラウンド・ブリリアント・カットはダイアモンドの理想のカットであり、ダイアモンドの原石が秘めた輝きを最高度に引き出すために、テーブル面 からの入射光をほとんど反射させ、最大の輝きを放つように工夫されたカット方法です。このカットは、ダイアモンドのカット方法の中でも最上級の技法。受けた光を100%に近く反射させる理想的な技術で、高度な技術者のみが生み出せる価値のある美しさです。ラウンド・ブリリアント・カットの評価は、どれだけ理想のプロポーションから離れているかによって「エクセレント」を最高とし5段階にわけられます。

ダイアモンドの輝きは

  1. ブリリアンシー(光輝)表面反射、内部反射による強い輝き。
  2. ファイヤー(虹現象)光の分散によっておこる赤、青、緑等、虹色。
  3. シンチレーション(閃光)バックファセットの細やかなファセットから生まれる、チカチカとひらめく閃光。

この3つの光がバランス良く保たれている時にダイアモンドはより美しく輝きます。

鑑定書の見方

ダイアモンドの結晶はそれぞれ大きさ、色、内包物に違いがあります。輝きを出すための加工の段階では研磨面 の角度・寸法比率の変化がカッターにより程度差が生じます。
これらの研磨後のダイアモンドの個性を4Cに分け客観的に一貫性をもって検査しその内容を記載した報告書様式の証書のことをダイアモンド・グレーティングレポートといいます。(今までは「鑑定書」と呼ばれてましたが、現在ではこう呼ばれるのが一般的)書式は鑑別機関により異なります。
ここでは中央宝石研究所(CGL)とAGT・ジェム・ラボラトリーまたはGIAジャパン (AGT)のダイアモンド・グレーティングレポートの見方を説明します。

  1. SHAPE&CUT カット・形状(CGL) 形及びカット(AGT) ダイアモンドにはラウント・ブリリアン・カット以外にもいろいろな形にカットされることがあります。ここではカットの形状を記載しています。
  2. WEIGHT(CGL) CARAT WEIGHT(AGT) 重量 1カラット(略字ではct)は0.2gで精密な機械で1000分の1まで測定します。
  3. MEASUREMENT 寸法 ガードル経の最小値と最大値の2ヶ所と全体の深さを測定し寸法として記載しています。
  4. COLOR GRADE カラー(色)の等級(CGL) カラーグレイド(AGT)純粋無色なものをDカラーとし以下E・F・G・・・・Zまで分類評価しZカラー以下をファンシーカラーと呼びます。
  5. CLARITY GRADE クラリティー(明澄度)の等級(CGL) クラリティーグレイド(AGT)ダイアモンドを10倍に拡大し検査し総合的に判断しクラリティーを評価します。
  6. PROPORTION FINISH(CGL) カットの総合評価 REMARKS(AGT) 備考 プロポーションとフィニッシュを基に総合的に決定されます。
  7. GIRDLE THICKNESS(CGL) ガードルの厚さ GIRDLE(AGT) ガードルの厚さを表します。
  8. CULET SIZE キューレットサイズ ダイアモンドの下側最先端のことです。キューレットの大きさや状態を表しています。
  9. SYMMETRY 対称性 左右の対称性を表しています。
  10. POLISH 研磨状態 仕上げの状態について評価します。
  11. FLOURECENCE 蛍光性 ダイアモンドは紫外線を当てることによって様々な蛍光を発します。蛍光の色調や強さを記載してますが品質とは無関係です。
  12. その他 以下のコメントが記載されることがあります。 GRADED IN A LOOSE 等級付けの後、ダイアモンドを指輪等にセットした状態でレポートを発行した時、このコメントを記載します。 LASER DRILL HOLE レーザー光線で穴を開け黒色のインクルージョンを取り除く処理が施してあることを示しています。
  13. PLOT (図示) ダイアモンドのインクルージョンの特徴を図示したものです。石の内部の特徴は赤で、カッターにより必要外につけられたファセット(面 )は黒インクで図示します。
  14. 署名 2名の宝石修了者によりグレーティングされたことを証明されたことを自筆のサインをしています。

婚約指輪について

★婚約指輪を贈る
円形の指輪は「永遠」の象徴という意味をもち[指輪は円形のため終りなく永久に続くという意味があり、また聖書には「指輪は約束を守るための証である」とされ婚約指輪として使われたとあります。 婚約指輪を薬指にするようになったのは、薬指には心臓に達する特殊な神経があると言われているからです。

★ダイアモンド婚約指輪
婚約指輪の98%はダイアモンドで占められています。男性は自分の最愛の人にダイアモンドを他のなにものを持ってしても傷つけることのできないダイアモンドの神秘的な輝きを時間を超越しいつまでも変わらぬ 愛の象徴として贈るのです。

★婚約指輪
婚約指輪は結婚までは右手の薬指にして、結婚後は左手の薬指にします。

婚約指輪の選び方

昔は婚約指輪は大切にしまいこんで普段身につけないということが多かったのですが最近はジュエリーで身を飾ることが日常的になりました。婚約指輪をつける女性側の好みのデザインもあるでしょうから、男性側が一方的に決めてしまわずに二人で一緒にお店に行き気に入った指輪を選びましょう。  

★婚約指輪をさらにおしゃれに
指輪を重ねてつけるのは大変おしゃれにみえます。しかしかなりのセンスが必要ですので婚約指輪の場合はマリッジリングとセットになっているものを選ぶと良いでしょう。

★婚約指輪の予算
婚約指輪は二人の結婚、幸福の証です。婚約指輪は給料の3ヶ月分というキャッチフレーズがありますが、これは目安として考えそれ以上でも以下でも別 にかまいません。無理をせずに二人で相談し、予算をたてるのがいいでしょう。

世界の有名なダイアモンド

コー・イ・ヌール ~5000年の歴史を語る最古のダイアモンド~

人類最古のダイアモンドはコー・イ・ヌールで、ペルシャ語の「光の山」という意味です。87カラットもあるダイアモンドでムガール王国の世襲財産として代々の王に継承さましたが、ペルシャのナディル王に侵略され没収されてしましますが、そのダイアモンドの魔力で次々にそれにかかわる人を不幸にしていきました。代々の王は悲劇的で残忍な死に方をしました。コー・イ・ヌールは男性に不幸をもたらしますが、女性には幸運をもたらすという言い伝えがあったのでビクトリア女王に献じられました。これでこの宝石の不幸に終止符が打たれました。現在はイギリス王室のほかの宝器とともにロンドン塔の地下の宝物室に陳列されています。

サンシー ~略奪と血ぬ られた運命に翻弄されたダイアモンド~
血生臭い歴史を繰り返しながらも、最後には英国政府の国宝に指定されるという不思議な運命を持つダイアモンドに「サンシー」があります。フランス大使のサンシー卿がコンスタンチノープルで手に入れたことから「サンシー」の名がつきました。このダイアモンドはアーモンド型の美しい面 を持つ約53カラットの逸品でしたが、それ以前はだれが持っていたのか謎に包まれています。フランス本国のアンリ三世が借りうけましたが暗殺されてしまいます。いったんサンシー卿のもとに戻りますがアンリ四世に貸すために若者を使いに出しましたが賊に襲われ死んでオまいます。しかし若者は賊に襲われたときダイアモンドを飲み込み山賊にとられずにすんだのです。以後ダイアモンドは転々としたのちパリ博に出品され貴族が購入しました。貴族の死後イギリス政府がこのダイアモンドを国宝に指定しました。

ホープ ~魔性の青いダイアモンド~
このダイアモンドは112.5カラットの美しいブルーのダイアモンドでフランスの宝飾師で旅行家のタベルニエがインド旅行に行ったとき手に入れたものですが彼がどのように手に入れたかはさだかではありません。タベルニエから何人かの手に渡っていきましたが、手にした人は不吉な出来事がおこり死んでいくという呪われたダイアモンドなのです。銀行家ホープの手に渡ったときにホープという名がつきましたが、その時にダイアモンドは分割されていて45.5カラットの楕円形のものになっていました。その後ホープ家も破産し、現在ワシントンにあるスミソニアン化学博物館で美しい輝きをはなっています。

リージェント ~不思議な運命をもつダイアモンド~
インドのパーシャル鉱山でひとりの奴隷が401カラットのダイアモンドの原石を見つけ持ち逃げをはかりました。海外逃走のさいにイギリス船の船長に協力を求め船にのせてもらいましたが、船長は船を出すフリをして沖にでたところで奴隷を海に投げ込みました。ダイアモンドを手に入れた船長はインドの商人ラムチャントに売り渡しました。その後船長は奴隷の怨念を恐れノイローゼになり首を吊って死にました。ダイアモンドはラムチャントの手から人の手に渡りルイ15世のリージェントの手に渡り、摂政のことをリージェントというのでこのリージェントという名がつきました。フランスの革命後は「ホープ」などとともに紛失しますが、一年後、パリのとある屋根裏部屋で発見されます。現在、ルーブル美術館に収められています。

カリナン ~世界最大の大きさのダイアモンド~
南アフリカで3106カラットのダイアモンドが発見されました。鉱夫が発見した時は誰かがいたずらでガラスを埋め込んだと思い、手に入れた後もしばらくはガラスと思っていたというほどダイアモンドとは思えないぐらい大きかったのです。そのダイアモンドは鉱山者の名をとって「カリナン」と名づけられました。カリナンはイギリスのエドワード七世に贈られカットされました。宝石職人はカリナンを見事9個のダイアモンドにカットしますが、あまりの緊張のため、カット後に気絶したとも言われています。カットされたカリナンで有名なのはカリナン・、カリナン・、カリナン・、カリナン・です。カリナン・は530カラットあります。現在ロンドン塔の地下宝物室にあり、世界最大のダイアモンドです。

南アフリカの星 ~南アフリカ繁栄のダイアモンド~
その昔、南アフリカでは大きな鳥が頭上を飛び、ダイアモンドを落とす、と信じられていた時代がありました。この迷信は「南アフリカの星」の発見によって覆されました。アフリカ人の羊飼いブーイがオレンジ川の近くで、偶然光る石を見つけました。彼は人づてに紹介されたニカルクにその石を見せたところ、ニカルクは即座に自分の全財産である羊500頭、牡牛10頭、馬2頭と石を交換しました。石は83.5カラットのダイアモンドであることが確認され、ニカルク は11,300ポンドで売り渡しました。「アフリカの星」と呼ばれる83.5カラットのダイアモンドの発見について、南アフリカ議会では次のように述べられています。「諸君、このダイアモンドは、南アフリカの・・・、将来の繁栄の基盤となる石である。」

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