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鑑定士入門「基礎編」 宝石のうつくしさ その7

2019.06.10

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光彩効果

もともとの宝石のもつ色や輝きに加えて大きな魅力になっているスター効果など。宝石の中には特殊な効果を表すものもあり、大きな魅力の1つとなっています。分類すると7種類の光彩効果があります。

  1. シャトヤンシー(キャッツアイ効果 ) 平行状の組織よってカボションカットされた宝石の1番厚い部分(山の頂上)に白い条線が現れる効果のこと代表石:クリソベリルキャッツアイ、エメラルドキャッツアイ等
  2. アステリズム(スター効果) 交差して密度が高く配列する2ないし3組の平行状組織の存在によりカボションカットされた宝石の山高部に4条(十字)、又は6条の条線がでます。シルクインクルージョン構造が1方向じゃないため交差したスターになる。ルビー、サファイアに内包されたルチル(別の鉱物)が結晶の成長により、3方向に長い長い時間がかかって引き伸ばされていきます。3方向に折り重なる様子が、絹の織物のよう見えるため、シルクインクルージョンと呼ばれるようになりました。代表石:ルビー、サファイア(タイ産はシルクインクルージョンをもたないためスター効果はでません。スター効果がでるのはスリランカ等で採れ、産地によって宝石の特徴も違います。同じインクルージョン(内包物)でも、運が良いとこのような効果をもち、その石の魅力をさらに良いものにします。しかし運が悪いと宝石そのものの魅力を妨げ単なるキズ扱いになり価値まで下げてしまいます。大きな差ですよね。
  3. プレイオブカラー(遊色効果 ) ボディーカラー(宝石の地色)とは違うスペクトルカラー(遊色)の閃光が現れます。オパール独特の光彩効果です。見る方向によって乳白色や赤、青、黄色などが鮮やかに交じり合い虹のように変化する神秘的な効果 。オパールの中の小さなシリカ(ケイ酸)の粒によって光が回折して出来る。(オパールは特殊な鉱物で他の宝石と異なる点が他にもあります)
  4. チェンジオブカラー(変色効果) 1つの宝石のボディーカラーが太陽光下(緑)と人工光の下(赤)とでボディーカラーが変化する効果のことです 代表石: アレキサンドライト 1830年に発見された最後の「貴石」(キセキ)になりその時のエピソードが、発見時は昼間だったためエメラルド(緑)と思い、夜に見るとルビー(赤)に変わっていたと大変驚いたそうです。同じ1ct(0.2g)サイズの貴石の最高級ばかりではアレキサンドライトが稀少価値が高いため1番高価。 しかし、平均となるとやはりダイアモンドが1番です。
  5. シーン効果(シラー効果)石の表面に浮きだって見える特有の青白い1条の光の効果 キャッツアイ効果は比較的はっきりしているがこちらはもう少しボーッとした感じです。月の光を思わせます。代表石:ムーンストーン(6月の誕生石の半貴石で若い人に人気があります。)
  6. ラブラドー効果 代表石: ラブラトーライト(半貴石で普段あまり見かけません) 比較的、近年に発見された宝石は~ライトや~ナイトがつき、代表な石はティファニーが名づけた若者に人気のタンザナイトがあります。
  7. アベンチュリン効果 宝石の中にたくさん混じっている他の鉱物の細片結晶に光が反射してキラキラ (シンチレーション)と輝く効果。

自動車や家電製品は、用途や定価がはっきりしていますし、 食べ物は臭いや食べておいしい、まずいが判断できます。しかし宝石は目で見る(視覚)のみで判断しなければなりません。宝石の値段はあってないようなものとよくいいます。同じルビーでも1000円単位~1000万円クラスまでとさまざま・・・・・。安心のできる宝石店選び、そして自分自身の正しい目を養っていくことがもっとも大事です。 なかなか難しいことですが、このホームページが少しでもご覧の皆様にお役に立てれば幸いです。

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