鑑定士入門「基礎編」 宝石のうつくしさ その6
カット
人間の手を加えて宝石をよりよくみせるためにできることです。人間の力でできる唯一の手段といってもいいかもしれません。文明の発達、研究に研究を重ね技術向上により、昔では考えられなかったカットが近年出来るようになり、宝石本来の輝きをよりすばらしいものにしてきました。輝くためのもっとも大事なカット。研磨者の巧みな技術の証です。
■カボションカット (面なし・・表面を磨く) 形(なり)が美しさに決定的影響を与える。 大昔はこちらしか無理
- 半透明・不透明 表面の艶や美しさ量感などを強調する
- 光彩効果をひきださせる。 スタールビーなど独自のもの
- フロー(内包物)の多い透明石 内部の欠点を目立ちにくくする
■ファセットカット (面あり・・モザイク模様の濃淡がつく)ファセットの屈折、反射により立体的になる。いろんなファンシーカットがある。
- ブリリアンシー(光輝) 表面・内部反射の強い輝き
- ファイヤー(虹現象)
- シンチレーション(閃光) 下面の細かなカットでチカチカする
- 光沢(表面反射) 透明宝石の魅力・色の美しさを最大限に発揮する
カットの呼称
(1) テーブル方向からの名称
(1) + (2) =正式名称
(2) ガードル方向からの名称 (1)山田+(2)花子=山田花子
※宝石も(1)だけの「山田」とよんでいることが多い。
(1) テーブル方向からの形状
(2) ガードル方向からの形状
(1)+(1)=ラウンドブリリアントカット
(1)ブリリアント (2)ミックス etc・・・
※ダイアモンド原石のうち70~80%はラウンドにカット