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鑑定士入門「基礎編」宝石の処理 その2

2019.06.13

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エンハンスメント

改良・・・ 欠点を改め、前よりもよくすることをいいます。(人でいうとお化粧)基本的にはそれぞれの石が潜在的に持つ特性であり、自然界でも起こりえたことを人為的に行うことです。よりよく見せるためにはしかたがないと許されている範囲内です。

(1) 加熱処理: 熱を加えてその宝石が、素質として持っている色により良く変えること。自然のやりのこしたことを人間が補足しているという考え方から容認されている。
加熱処理は色を濃くも薄くも出来る。
   
古くからルビーの処理はバンコクがさかんで(産出量が多いため)1000度前後でルビー特有の青み(鉄分)を取り除いて鮮明な赤色にしてきました。
ただし、スタールビーなどは1300度以上で加熱するとせっかくのスターが消えてしまいその見極めは知識と経験を要するきわめて高度なことです。
  代表石: ルビー、サファイア(市場の90%以上加熱処理されている)
アメシスト(紫)(加熱したらシトリン黄)・・・同じ水晶

(2) 含浸(がんしん): 古くからされており、キズを目立たなくさせ、透明度、光沢の改良策です。
艶感がよくなります。
◆ 無色オイル(宝石内部にしみこませる)
  年月がたつとぬけてくるものもあり、ぬけると傷が目立つようになります。
代表石: エメラルド(ほぼ100%されている)

◆ ワックス(宝石内部にしみこませる)
  研磨後に、圧力をかけて含浸させる

エメラルドをうっかり洗剤であらったりするとオイルがぬけて、今まで見えなかったキズがすごく目立ってしまうので注意が必要です。このような処理は鑑別 書には「一般にはエンハンスメントが行われています」と一文がはいるだけです。認められた処理とはいったものの実際、購入する際にはなにも説明されないのが現状です。
確かに説明すると購買意欲も損なわれる可能性も有り、認められているから・・。
という販売する側の甘さもあるでしょう

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